インフルエンザ

インフルエンザとは:インフルエンザウイルスによって引き起こされる病気です。インフルエンザウイルスにはA型(A香港、Aソ連など)・B型・C型の3つのタイプがありますが、流行するのはA型とB型です。その年により流行する型が違い、また同じ型でも毎年微妙に変化します。
疫学:人から人に、直接の接触と空気感染により伝搬します。感染力が強く、家中みんなでかかることが少なくありません。潜伏期は1〜3日。
症状:普通の風邪に比べて症状が重く、寒気を伴った39度以上の高熱が3〜5日続き、鼻水・咳などの症状に加え、筋肉痛・関節痛、嘔吐・下痢などの胃腸症状を伴うことが多いのが特徴です。
診断:症状などからインフルエンザを疑い、簡易迅速診断キットによる検査を行うことで、比較的簡単に診断することが可能です。
合併症:細菌の二次感染による中耳炎・気管支炎・肺炎など。
治療:インフルエンザウイルスの増殖を抑制する抗インフルエンザ薬が数種類発売され、インフルエンザと診断された場合には、この抗ウイルス薬を使うことができるようになりました。軽症の場合には、対症療法(症状をやわらげる治療)で経過を観察することもあります。
予防接種:インフルエンザの場合、毎年その年の流行の型を予測し、それに基づいてワクチンを作ります。最近は予測の精度も向上し、ワクチンの質も良くなってきていますので、特に重症化しやすい高齢者や乳幼児ではワクチンの接種を受けることをおすすめ致します。しかしインフルエンザウイルスは同じ型でも毎年微妙に変化しているために、予防接種を受けたから絶対インフルエンザにかからないとは言えませんが、種々のデーターからは、発症の確率が低下しまた、罹患した場合でも重症化を防ぐことができるようです。
家庭で気をつけること:無理をしない(させない)で、休養を十分とることが大切です。二次感染の危険はふつうの風邪の時より高率ですので、完全に良くなるまできちんと治療を受けましょう。